2025.09.01
35周年さくらんぼヒストリー① 🍒だより2025-09月号🍒電車から降りようとしてすれ違った男性の面影にかすかな記憶。思い出すよりも先に「たくちゃん!」とお名前を呼んでいました。「・・・たくちゃんです」と隣のお母様、「さくらんぼのイバです」「あ~っ!」・・・で発車。一瞬の再会に当時の記憶が蘇ります。幼稚園帽子のゴム紐をひっぱったりお口に入れたりしていた可愛い男の子。当時の第1号教室は駅から徒歩10分の小さなワンルーム。たくちゃんはまだ言葉も少なく鉛筆で書く線は細く頼りなかったけれど、お母様はいつも花丸のプリント(当時は手書き教材)を見て「すごいね!がんばったね!」と褒めてくださいました。「できる」ことがふえる喜びを、私たちも教えていただいた時代。遠くの小学校に入学して会えなくなって25年以上経ってなぜ「たくちゃん」だとわかったのか不思議なのですが、過去からのプレゼントかも。数日後お母様からお手紙が届きました。今33才のたくちゃんは元気に職場に通い、ご家族からの自立に向けて準備中だそうです。全てが手探りだった1990年代、「こんな教室があってよかった」と通ってくださった皆様に感謝です。
🍒「娘がいじめられないように、私は毎朝校門に立ってこわい顔で同級生をにらんでいたんです。まるで鬼でしたね」と涙したハナちゃんのお母様。 「さくらんぼ教室にはハナにできることがあって、友達もいる。私が鬼になって守るより、あの子に合う場所を探してあげることが大事だったんですね」という言葉を今も覚えています。 2000年代前半(特別支援教育スタート以前)は、通常学級で個別サポートは受けにくく、「通級」も少なく、「通常」と「特殊(当時)」の狭間で苦しい思いをした子もたくさんいました。親御さん同士がつながり、お茶会やバーベキューなどで絆を深めたのもこの頃。どんな時も子どもたちの楽しい個性が励みだったことと同時に、「本人の努力だけではうまくいかない」「得意と苦手の差が大きい」特性が十分に理解されない時代の悔しさも、教室の歴史の一部です。
🍒「クロミ君が車にひかれました!」帰ったはずの子どもたちが慌てて戻ってきたこの一瞬は、35年間で最大の衝撃。みんなと一緒に帰りたいクロミ君が横断歩道を赤信号で飛び出し、左折してきた車に突進。幸い大事には至りませんでしたが、思い出すだけで震える思い出です。ご機嫌ナナメだと廊下で傘を振り回していた豪快な小学生は今、20代後半。先日「夢が叶いました!」と憧れのテーマパークで働き始めたことを報告してくれました。当時の武勇伝を振り返り「あの頃はどうしてあんなに暴れていたんだろう」と笑う、家族思いの優しい青年です。社会人クラスをはじめ多くの先輩方が歩んできた道は、教室の道標になっています。
🍒35周年記念イベントに生徒・保護者の皆様からたくさんのお申込とメッセージをありがとうございます。さくらんぼ教室を支える柱は昔も今も、「勉強が楽しい!」という子どもたち、お子様の成長を願う保護者の方、そして子どもたちのために頑張るスタッフです。 (伊庭葉子)
