2025.05.07
アーティスト森彦さんの世界 🍒だより2025-05月号●時々歌を口ずさみ、作文やたし算に楽しそうに取り組んでいる素敵な青年。
彼はアーティスト・森彦(もりひこ)さんです。小さい頃から絵が
得意でみんなからほめられていたという森彦さん。14才で日本画家の黒部恭
子氏に師事。好きな動物や自然を独自の世界観で描くようになり、その作品
は「東京都教育委員会アートプロジェクト展」に入選、「パラアート国際コ
ンクール」に出品されるなど注目を集め、20才で銀座の画廊で個展(三人
展)も開催したアーティストなのです。
●さくらんぼ教室に通い始めたのは昨年秋のこと。「また勉強したい」とい
う森彦さんのためにお母様が教室を見つけてくださいました。特別支援学校
を卒業して以来、読み書きの機会は少なくなっていましたが、久しぶりに文
を読んだり書いたり、計算したり、そんな時間が戻ってきて「この半年でこ
とばが増え、よく話すようになり、気持ちも落ち着きました。大人になって
も学習は大事ですね」とお母様。今では毎週、大好きな電車に乗って教室に
通うことが楽しみの一つになっているそうです。自分のことよりおばあ様を
大切にし、お母様の指にささくれを見つけたらすぐ手当てをしてくれるとい
う優しい森彦さんの作品を、是非ご覧ください!
●「わたしがひろがる、未来がつながる。」都立永福学園(就業技術科)
都立特別支援学校(就技)で最も歴史ある永福学園(三浦昭広校長・杉並区)。先月、🍒教室長や新入社員と見学に伺いました。
来年で開校20周年を迎える就業技術科は、3学年300人という大きな学校。3年間で「普通教科」「専門教科」両方をしっかり学び、実習を経て社会に巣立っていく生徒のみなさん。広く明るい校内で、ビルクリーニングや事務、食品、福祉などを熱心に学ぶ姿(さくらんぼ教室生もたくさん!)がとても頼もしく見えます。「就労は『ゴール』ではなく、その先の人生を幸せに生きることが目標」と篠塚副校長先生。そのための多様な体験ができる学園です。
受験生のみなさん、高校、専門学校、大学・・・さくらんぼ教室の先輩方の進路選択は年々広がっています。是非色々な学校を見学し(百聞は一見に如かず!あれこれ考えすぎず、まず行ってみることが大事)、自分に合う進路を見つけていきましょう! (伊庭葉子)